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配偶者ビザ

日本での韓国人同士の結婚

2024.10.25

来日する外国人の増加に伴い、日本で暮らしながら、外国人同士の結婚手続きを希望する方も増えています。 具体的に必要な書類や手続きは、結婚する双方の国籍によって異なります。 また、日本で結婚した外国人同士の方が、ビザを申請し、日本での生活を希望する場合には、配偶者の方のビザの種類や状況により、ビザの手続き書類や、種類がかわります。 今回は、韓国人同士の日本での結婚手続きについて説明します。

外国人同士の結婚の一般的な流れ


外国人同士の結婚を前提として、ビザ申請を行うときには、どういったビザの種類でも原則として、以下の3つのポイントを満たす必要があります:
1) 双方が婚姻要件具備者であること
2) 日本及び本国での婚姻手続きが完了していること
3) 日本の社会通念上、夫婦として生活していること


なお、この場合のビザの種類は、以下のような区別となります。


外国人同士の結婚の場合の配偶者が取得できるビザの例 


すでにビザを持っている配偶者側の ビザの種類 これから申請する配偶者側のビザの種類(扶養される側の配偶者等)
永住者 永住者の配偶者等
高度専門職 家族滞在 または 特定活動33号 (高度外国人材の就労する配偶者)
就労系ビザ (技術・人文知識・国際業務等) 家族滞在
特定技能1号 「家族滞在」等の配偶者のビザ(家族の帯同による入国)は不可 ※他の就労ビザ等を検討する必要があります。 ※すでに「家族滞在」ビザをお持ちの場合には、在留資格「特定活動」への変更が認められる場合があります。
特定技能2号 家族滞在
留学 家族滞在 ※ただし、日本語学校等在籍の場合は不可。大学等の場合も、就労による収入がないため、難易度が高くなります。
定住者 定住者


それぞれのポイントについて説明します。


双方に婚姻要件があること


両者とも18歳以上であること、さらに母国での婚姻可能年齢以上であることが必要です。
また、結婚前に独身であることも必要です。


一方または双方が過去に離婚や死別がある場合、その状況に関する追加書類が必要になることもあります。


日本及び本国での婚姻手続きが完了していること。


日本の役所(区役所、市役所、町役場)での婚姻手続きと、本国での婚姻手続きの両方が済んでいること。

婚姻手続きには2つの方法があります:
日本の方法
日本で挙式・婚姻届を提出し、その後、相手国の大使館に婚姻届を提出する方法。届出が不要な場合もあります。


必要書類
  • 婚姻届(証人2名必要)
  • 婚姻要件具備証明書(独身証明書)
  • その他の書類/パスポートなど *1


*外国語の書類は日本語訳が必要です。
*1 父母の氏名・生年月日が確認できる出生証明書、国籍が確認できる国籍証明書(またはパスポート)、離婚歴がある場合は離婚証明書が必要ですが、国によって必要書類が若干変わりますので、詳しくは次項で説明します。


外国の方法
最も簡単な方法は、本国の大使館で婚姻届を提出し、その後最寄りの役所に婚姻届を提出する方法です。
または、本国で婚姻届を提出し、次回来日時に婚姻届を提出する方法もあります。
婚姻届の手続きは国によって異なりますので、詳しくは次項で説明します。


日本の社会通念上、夫婦として生活していること


日本で通常の夫婦生活を送り、協力し合って生活していることをいいます。日本人の配偶者等ビザの申請審査では、書類上の婚姻手続きだけで夫婦関係があると判断されるわけではなく、「実際に日本で夫婦として生活していること」もビザの審査対象となります。


ポイントとしては、夫婦が、「同居しているかどうか。」と「金銭的な負担(扶養)があるかどうか」が重要です。


ビザを変更するかどうか、どのビザに変更するかについては、外国人双方の現在の在留資格によります。
外国人双方が永住者、または同じ種類のビザを持っている場合は、変更の必要はありません。
外国人の一方が永住者の場合、もう一方は永住者の配偶者ビザに変更することができます。
外国人の一方が定住者の場合、もう一方も定住者に変更することができます。
外国人の一方が就労ビザの場合、もう一方は家族滞在ビザに変更することができます。

永住者の配偶者ビザについては、こちらをご覧ください。
家族滞在ビザについては、こちらをご覧ください。


韓国人同士の結婚の注意点


婚姻資格


韓国の婚姻最低年齢は18歳です。


双方がこの最低年齢以上である必要があります。


その他、重婚ではないことや、近親婚(例えば直系血族・直系姻族等)でないこと等、


韓国の法律に従い、適法な婚姻でなければなりません。


手続きと必要書類 日本方式(日本で先に結婚手続きをする方法)


①韓国籍の方の家族関係証明書と婚姻関係証明書を取得


通常、日本の市役所で婚姻届を提出する外国人には、婚姻要件具備証明書が必要です。しかし、韓国大使館ではこの書類は発行されません。代わりに、韓国大使館で家族関係証明書と婚姻関係証明書を申請することができます。


必要書類
  • 申請書(上記2つの書類で共通)
  • 身分証(有効期限内、写真付きのもの)

代理申請の場合

  • 委任状
  • 代理人の身分証 原本提示とコピー提出

発給対象者と申請人が異なる場合

  • 発給対象者と申請人の関係を立証する書類
    • 申請人が日本人の場合 日本の戸籍謄本
    • 申請人が韓国の家族関係登録簿(旧戸籍)に入っていない韓国人の場合 出生証明書など


※ 氏名、生年月日、登録基準地(本籍地)が正しくない場合、発給不可


※ 郵送申請、代理申請も可能です。郵送申請の詳細については、韓国大使館のウェブサイトをご確認ください。


詳しいは、韓国大使館のウェブサイトをご確認ください。


②日本の市区町村役場で婚姻の届出


必要書類
  • 上記①で取得した 家族関係証明書 と 婚姻関係証明書※  ・日本語訳
  • パスポート ・顔写真ページの日本語訳
  • 住民票(住民登録地以外に提出する場合のみ必要です)


 日本と韓国の政府は、婚姻要件具備証明書の代わりに家族関係証明書と婚姻関係証明書を使用することに合意していますが、市役所の職員がこの変更を知らない可能性もあります。その場合は、この要件変更について説明してください。それでもうまくいかない場合は、その市役所を管轄する法務局に連絡してください。


役所によっては、家族関係証明書や婚姻関係証明書以外の必要書類が変わる場合もありますので、事前に確認してください。


③韓国に結婚の報告


日本の市役所で婚姻届を提出すると、婚姻届受理証明書が発行されます。この書類を持って韓国大使館に戻り、婚姻申告してください。


また、日本で婚姻届を提出してから3ヵ月以内に韓国で婚姻届を提出しないと、追加の書類や手続きが必要になります。


必要書類
  • 婚姻申告書
  • ①に取得した 双方の家族関係証明書 と 婚姻関係証明書
  • ②に取得した 婚姻届受理証明書 ・韓国語翻訳 自分で翻訳してもいいです
    • 平成・昭和などの年号は西暦で、日本の住所は発音通りハングルで記載すること
  • 双方のパスポート または 外国人登録証(在留カード)
  • 双方の印鑑 または 署名

申告義務期間3ヵ月が経過した場合

  • 本人と申告人の住民票原本と翻訳
  • 在外国民登録簿謄本(領事館発行)


手続きと必要書類 韓国方式(韓国で先に結婚手続きをする方法)


韓国方法の手続きは、配偶者と一緒に韓国総領事館に行くか、韓国の市役所で申請します(郵送での申請も可能です)。


必要書類の詳細については、申請予定の韓国総領事館または韓国の市役所に問い合わせてください。


※ ただし、このサービスは韓国国民のみが対象となります。出生の事実が家族関係登録簿に記録されていない場合や、在外国民として登録されていない場合は、上記の申請手続きを行うことが困難となります。


韓国の婚姻証明書を取得後、役所で婚姻届を提出することで、お二人の日本滞在がスムーズになります。


まとめ


今回は韓国人同士の日本での結婚の流れと必要書類について簡単に説明しました。


それぞれの状況に応じて、役所か在日ベトナム大使館で婚姻届を提出します。


この手続きが終わり、ご希望であれば、どちらか一方の永住者の配偶者ビザや家族滞在ビザ等を申請することができます。


これまでの婚姻手続きで不備があると、ビザ申請において、支障がでることもあります。


また、すでに日本でビザをもっている方のビザの種類や在留状況等によって、出入国在留管理庁に提出する書類は異なりますので、日本でのビザ取得をご希望の方は、婚姻手続き前に、どのビザを取得したらよいのか、そのビザでの提出書類はなにか、注意点等もよく調べておくようにしましょう。弊所では、無料相談も承っておりますので、これらの結婚によるビザ申請について、お気軽にお問合せください。


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この記事の監修者

柳本 良太
柳本 良太
行政書士・司法書士
行政書士法人やなぎグループ代表社員。
24歳のときに司法書士、行政書士、賃金業務取扱主任者の国家試験を同時合格。
大手資格予備校の専任講師をしながら、司法書士・行政書士等の法律関係の事務所を独立開業し、現在、司法書士・行政書士として、15年以上の経験を持つ。
一部上場企業不動産会社、金融機関、介護事業者や専門士業会等において、セミナーや講演・講師活動も行い、現在60講演以上の実績がある。
その他、法務省告示校の日本語学校の理事長を務め、不動産会社(外国人対応可能)の顧問を務める等、外国人関連産業において、多方面にて活躍中。

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