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特定活動ビザ

両親を呼ぶためのビザ

2024.05.15

例えば日本人と結婚し、日本で過ごすようになったときに本国の両親を呼び寄せたいという方は多くいると思います

そんな時はどのようなビザが必要となるのか、また必要な条件はどのようなものがあるのか?

考えられる手法としては

・短期滞在ビザ

・老親扶養ビザ(特定活動ビザ)

・高度人材ビザ(詳しくは過去コラム)

が考えられます。

今回はその中でも高度人材などが取得できない方にも申請できる老親扶養ビザ(特定活動ビザ)についてご説明させていただきます。

いわゆる老親扶養ビザ(特定活動ビザ)とは

  • 日本に両親を呼んで一緒に暮らしたい
  • 介護が必要な両親を日本で世話したい
  • 本国で面倒を見てくれる人がいない

日本には海外で在住の両親を呼び寄せてともに暮らすためのビザはありません。

理由としては呼び寄せて住んでいただいても日本にメリットがないというところが大きい

ですが現実このようなお悩みを抱えられている人が多いということで一定条件をクリアした場合に特定活動として認められるケースがあります。

条件(審査基準)

老親扶養ビザ(特定活動ビザ)は他のビザに比べ難易度は高くなっています。

その理由として、申請許可の基準が曖昧で明確な基準が存在しないためです。

ですが、許可されている事案から一定の要件をクリアすることで在留資格を取得できる確率を上げる事ができます。

呼びたい両親の年齢が高齢であること

親の年齢はかなり重要視され、70歳以上であることが望ましいですが、その他にも障害や病気などある場合にも優遇されることが多いです。

日本国内で扶養する事が出来る経済力があること

まったく働けない扶養者を一人増やすのですから、それなりの収入がなければ養うことは出来ないはずです。年収がいくら以上ないと許可されないなど明確な基準はこちらもありませんが、通常永住ビザなどでも扶養者がいない場合で300万円程度必要となります。(明確な基準は無く、220万円程度でも許可された事例もあります)

そこから扶養者が1人増えるごとに60万~80万円程度年収も求められるため、年収にはゆとりがあることが大前提となります。

※仮に両親を呼び寄せられたとしても、病気や働けないことが条件ですので例えアルバイトであっても働くことは出来ません。

親の面倒を見てもらえる人が本国に居ない

日本に滞在している方しか家族がいない場合等、両親の身寄りが他にない事が条件となります。やはり、本国で面倒を見られるのであればなるべく本国で見てもらいたいという考えのようです。

※両親2人とも健在の場合には呼べる確率はかなり低いと思われます。

理由としては両親ともに病気であったとしても、支えあうことは可能ではないのか?と判断されることが多いです。

もちろん2人とも呼ぶとなればさらに確率を下げます。

扶養者が日本在住であることが証明できる

扶養者が日本でビザを持っているが、実際には海外出張が多いだとか、共働きで面倒を見る時間がない場合等、扶養することが物理的に可能かどうかも判断される大きなポイントです。

このような条件をクリアした上で総合的に判断され道徳的、人道的な理由から在留資格を与えられることがあります。

取得の流れ

先程述べたように両親を呼び寄せるためのビザというものは存在しません。

その為、一度短期滞在ビザで日本に来てもらい、老親扶養ビザ(特定活動ビザ)へ変更するといった流れになります。(在留許可変更許可申請)

短期滞在ビザの取得

日本の大使館・領事館へ申請します。

短期滞在ビザを取得する入国理由は入国後の老親扶養ビザ(特定活動ビザ)へ変更することを書いた理由書を添付すれば許可されるよう考慮されています。

(特定活動ビザ)へ変更する

一度、短期滞在ビザを取得しその後、在留許可変更許可申請を行い、老親扶養ビザ(特定活動ビザ)へ変更する申請を行います。

こちらは通常のビザと違い、特殊なものとなりますので窓口申請は受け付けてもらえません。

事前に審査部門へ相談し申請可能かどうかの許可をいただいてからの申請となります

許可・不許可の決定と通知

無事申請が許可されると在留カードが発行され、受け取る事ができます。

受け取った後は、1年以内の更新を求められることが多いので期間内にビザ更新を行ってください。

※老親扶養ビザは3年や5年はありません。

まとめ

老親扶養ビザは取得する為の明確な要件が定まっていないために取得することがかなり難しいビザとなっています。

大事なことは「呼びたい両親が本国ではなく、なぜ日本で住まないといけないのか?」を明確に示すことが重要となります。

このように大変難しいビザとなっていますが、

この記事を読まれている方にとって大事なご両親だと思います。

そのうえ、本国に一人残っている状況であれば尚更心配だと思いますので、

ご自身でお悩みになられるのではなく一度弊社にご相談下さい。

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この記事の監修者

柳本 良太
柳本 良太
行政書士・司法書士
行政書士法人やなぎグループ代表社員。
24歳のときに司法書士、行政書士、賃金業務取扱主任者の国家試験を同時合格。
大手資格予備校の専任講師をしながら、司法書士・行政書士等の法律関係の事務所を独立開業し、現在、司法書士・行政書士として、15年以上の経験を持つ。
一部上場企業不動産会社、金融機関、介護事業者や専門士業会等において、セミナーや講演・講師活動も行い、現在60講演以上の実績がある。
その他、法務省告示校の日本語学校の理事長を務め、不動産会社(外国人対応可能)の顧問を務める等、外国人関連産業において、多方面にて活躍中。

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