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日本での在留

日本語能力試験(JLPT)のご案内

2024.09.12

外国人の方は、日常生活や日本語を学習する上で、「N1」や「N2」などの言葉をよく耳にするのではないでしょうか。 これはJLPT(日本語能力試験)と呼ばれる試験においてのレベルのことを言います。 この試験は、外国人の日本語能力を示す上で、最も有名なスタンダードな試験で、年に2回試験があります。 先日、12月実施の試験の申込期間が再び始まりましたので、日本語能力試験についてご紹介したいと思います。

日本語能力試験とは?

日本語能力試験、いわゆるJLPTは、1984年に国際交流基金と日本国際教育協会(現:日本国際教育支援協会)が共催した試験です。

本試験は日本語を母語としない人たちの日本語能力を測定する試験です。

当初は15か国で実施され、約7000人が受験しましたが、2011年には62か国・地域の約61万人が受験する世界最大規模の日本語試験へと成長しました。

日本語能力試験にはN5〜N1の5つのレベルがあり、レベルごとに試験内容が異なります。

N5とN4では教室内で学ぶ基本的な日本語の理解度を測ります。

N2とN1は、実生活での様々な場面で使われる日本語の理解度を測ります。

そしてN3はN1,N2とN4、N5の「橋渡し」のレベルです。

受験者は公式ホームページの「レベル別Can-doリスト」を参照し、各自の日本語能力に応じてそれぞれのレベルを選択することができます。

 

日本語能力試験を受験するメリット

 

日本語能力試験は、日本に滞在したい外国人にとって、日本語能力を証明する良い方法です。

どのレベルであっても、合格すれば日本で働くことや勉強する新しい機会が得られる可能性があります。

それでは、最も易しいN5から最も難しいN1までの各レベルと、それによって得られる在留資格を紹介します。

N5

N5に合格すると、基本的な日本語能力があることが証明されます。

日本語学校への留学申請や技能実習ビザの申請に役立ちます。

 

N4

N4に合格すると、基本的な日本語を理解できる能力があることが証明されます。

特定技能検定試験に合格するにはN4レベルの日本語力が必要なので、特定技能ビザの申請に役立ちます。

 

N3

N3に合格していると、日常的な日本語をある程度理解していることが証明されます。

これは、日本の小学校3年生程度のレベルであり、日本での帰化に必要なレベルでもあります。

そのため、日本国籍を取得したい場合は、このレベルに合格していると有利です。

 

N2

N2に合格すると、日常生活で使われる日本語の理解力と、より幅広い分野で使われる日本語の理解力をある程度持っていることが証明されます。

学生ビザについては、ほとんどの大学や多くの専門学校に入学するには、日本語能力試験N2レベルが求められます。

N2合格は、就職活動において他の候補者より優位に立つことができます。

また、就労ビザの代表格である「技術・人文知識・国際業務」ビザの「技術」や「人文知識」の業務では、同僚との円滑なコミュニケーションや自分のアイデアをプレゼンテーションするためには、一般的にはN2レベルの日本語能力が必要とされています。 特に「国際業務」では、翻訳・通訳関連の業務ではN2レベルの日本語能力は必須と言えるでしょう。

また、高度人材の在留資格を申請するには年収、学歴等の要件をクリアし、70点以上であれば申請が可能になりますが、JLPTのN2の保持者であれば10点が与えられます。

 

N1

N1に合格していると、幅広い分野で使われる日本語を理解できることを証明できます。

N1合格は、就職活動において他の候補者より有利になります。

日本の中学校卒業程度認定試験で日本語能力試験N1かN2を取得していれば、国語の試験が免除されます。

*ただし、JLPTの証明書があっても、日本留学試験の日本語科目の受験を指定している場合は、受験しなければなりませんので注意が必要です。

日本国内で医師、看護師、薬剤師等になるには、国家試験に合格する必要があります。

その国家試験を受験するためには日本語能力試験N1の認定が必要です。

また、高度人材ビザでは、日本語能力試験N1合格は、計算表で15点の加点になります。

 

詳しくは、日本語能力試験についての弊社YouTube動画をご覧ください。

 

 

 

日本語能力試験はどのように行われるのか?

日本語能力試験は日本国内外で受験が可能です。今回は日本で受験する流れを紹介いたします。

 

●受験前

日本語能力試験は毎年7月と12月に、年2回実施されています。

試験日は毎年異なりますので、2月上旬もしくは7月上旬前後に日本国際教育支援協会のホームページにて試験開催日を確認してください。締切日までに申し込み及び支払を完了しなければなりません。

一般的に7月の試験の申し込み締め切りは3月下旬から4月上旬、12月の試験は8月下旬から9月中旬までになっています。

そして試験日の1か月ほど前に日本国際教育支援協会から受験票が届き試験を受けるといった流れです。

 

●試験構成

日本語能力試験は大きく分けて言語知識・読解と聴解の二つの科目によって構成されています。

さらに言語知識・読解は文字・語彙、文法・読解に分かれています。

N5~N3においては、文字・語彙、文法・読解それぞれ別で試験を受けます。

N2~N1では言語知識科目が一つの試験になります。

 

●合格判定

試験に合格するには、総合得点だけでなく、それぞれの科目ごとでも一定の点数をクリアしなければなりません。

尚、日本語能力試験の得点は試験の難易度の変動などによって影響されないよう、「等化」という方法を用いた尺度得点が使用されていて、いつも同じ尺度で測れるような得点形式になっています。

 

●試験結果

7月の試験結果は9月頃に、12月の試験結果は2月頃に発表され、受験者全員に合否結果通知書が送られます。

海外で日本語能力試験受験する場合、申し込み方法とスケジュールが若干変わりますので、注意が必要です。

年に一度しか受験できないところもあります。

 

詳しくは、日本語能力試験のウェブサイトをご覧ください。

 

まとめ

日本で生活するには、多かれ少なかれある程度の日本語能力が必要ですが、日本語能力試験の成績証明書があればメリットもたくさんあります。

今回は日本語能力試験とそれに関連する情報を紹介させていただきました。

日本語能力試験に関して何かお困りの事がございましたら、気軽にご連絡ください

 

弊所グループは、大阪事務所(阿倍野・天王寺)と東京(渋谷区・恵比寿)を拠点に活動しており、出張相談・オンライン相談もお受けしております。

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この記事の監修者

柳本 良太
柳本 良太
行政書士・司法書士
行政書士法人やなぎグループ代表社員。
24歳のときに司法書士、行政書士、賃金業務取扱主任者の国家試験を同時合格。
大手資格予備校の専任講師をしながら、司法書士・行政書士等の法律関係の事務所を独立開業し、現在、司法書士・行政書士として、15年以上の経験を持つ。
一部上場企業不動産会社、金融機関、介護事業者や専門士業会等において、セミナーや講演・講師活動も行い、現在60講演以上の実績がある。
その他、法務省告示校の日本語学校の理事長を務め、不動産会社(外国人対応可能)の顧問を務める等、外国人関連産業において、多方面にて活躍中。

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