就労ビザ
外国人労働者が退職した際の手続きとは?
- 2024.05.16
私たちの最寄りのコンビニや量販店、スーパーなど様々なところで、最近よく見かけるようになった外国人労働者ですが、その数は厚生労働省の発表では2021年(令和3年)10月末時点で約173万人となっており、平成19年に届出が義務化されて以降、最高を更新しました。 しかし、その反面で自主退社や雇用解除などで退職をされる方も増えています。そこで今回は、就労ビザをお持ちの外国人が退職された際に注意すべきポイントについて、まとめさせていただきます。
入国管理局へ退職したことを届け出る
就労ビザを取得している外国人の方が会社を退職した場合、14日以内に入国管理局に届け出る必要があります。
この届出は、外国人の方本人が行うもので、退職した会社側が行う届け出ではありません。
外国人の方の中にはこの届出自体、知らないといった方もいますが、届出をしないと、後のビザの変更・更新手続きに影響することがあるので忘れてはいけない手続きです。
申請方法は:
→届出書を入国管理局に直接持っていく(または郵送する)
→オンラインで行う
の2通りとなっています。
詳しくは入国管理局HPをご覧ください:
http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri10_00015.html
(1)会社都合で退職した場合
- 在留期限が残っているとき
日本での就労を希望して就職活動する方は、退職後14日以内に退職したことを入国管理局に届け出れば、在留期限まで、現在の在留資格のまま就職活動を行えます。
仕事をしていないことを理由に在留資格を取り消すと入管から言われることがあるため、万が一に備え、就職活動をおこなっていることを証明する書類を準備しておく必要があります。たとえばハローワークカードや企業面接をうけたことがわかる書類、企業からの不採用通知などは後日のために保管しておきます。
- 在留期限が迫っているとき
在留期限が迫ってきており、さらに再就職の目途も立っていない場合には、在留資格の期限延長を行う必要があります。
しかし、会社を退職し、期限延長が行えない場合であれば、「特定活動」へ変更申請が可能です。特定活動での期限は6か月認められます。
注意すべき点は、在留資格が就労から特定活動に変わりますので、改めて資格外活動許可を受ける必要があります。
(2)自己都合で退職した場合
在留期限が残っている場合には、会社都合で退職した場合と変更はありませんが、自己都合退社の場合、在留期限の期限が迫っているからといって、「特定活動」に在留資格を変更することは出来ません。
この点が大きく異なるポイントとなります。
では、退職後も日本に居続ける場合にはどうすればよいのでしょう?一番ポピュラーな場合、「短期滞在」へ変更申請する方法が一般的です。この場合も、在留資格が就労から短期滞在へと変わりますので改めて資格外活動許可を受ける必要がありますので、ご注意下さい。
但し、単純労働は認められておらず、技術・人文知識・国際業務などに該当する活動に限られます。
入国管理局へ再就職したことを届け出る
再就職が決まれば、すぐにそのことを入国管理局へ届け出ましょう。
再就職の届け出も退職の届け出と同じく重要です。もしも、届出を行わずに放置していると「入管法上の届出義務違反」とみなされ、次回取得する就労ビザの期間が短くなる可能性も出てきますので、特にご注意下さい。
申請方法は退職時と同じく、
→届出書を入国管理局に直接持っていく(または郵送する)
→オンラインで行う
の2通りとなっています。
詳しくは入国管理局HPをご覧ください:
http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri10_00015.html
まとめ
冒頭にもお話ししたように、就労ビザを持つ外国人はかなり多くおられます。
入国者数が増えることは良いことですが、トラブルも比例して増えていきます。
今回の就職・退職という問題は母国であれば、何の問題もないことですから、忘れてしますこともあるかと思います。
そういった問題を避けるためにも、弊所では一度携わらせていただいたお客様に対し、在留期限の更新時期に合わせた連絡をさせていただいております。
その他、お困りのことがあればその都度、アフターサービスとしてアドバイス対応を、させていただいております。
同じように当ブログを読んでくださっている皆様の中で、もし急な退職や、就職などの事でお困りの方がいらっしゃいましたら、お気軽にお問合せ下さい。
弊所の実績ある行政書士が責任をもってご対応させていただきます。
フリーダイヤル:0120-138-552
英語対応専用電話:080-9346-2991
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E-mail:info@immigration-lawyer.co.jp
この記事の監修者
- 柳本 良太
- 行政書士・司法書士
24歳のときに司法書士、行政書士、賃金業務取扱主任者の国家試験を同時合格。
大手資格予備校の専任講師をしながら、司法書士・行政書士等の法律関係の事務所を独立開業し、現在、司法書士・行政書士として、15年以上の経験を持つ。
一部上場企業不動産会社、金融機関、介護事業者や専門士業会等において、セミナーや講演・講師活動も行い、現在60講演以上の実績がある。
その他、法務省告示校の日本語学校の理事長を務め、不動産会社(外国人対応可能)の顧問を務める等、外国人関連産業において、多方面にて活躍中。
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