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永住者ビザと高度専門職2号の違い

永住者ビザと高度専門職2号の違い

 

「永住者ビザ」と「高度専門職2号」、それぞれの在留資格は「無期限で日本に在留することができる」という在留期間の面から見ると、共通した在留資格となっています。では、無期限で日本に在留していたい場合、どちらの在留資格を選択するとよいのでしょうか。
その答えを出すためには、まずそれぞれの「違い」、主に生活の重要な部分を占める仕事と家族の面の違いを見てみたうえで検討する必要があります。

 

仕事(働ける職種の違い)

永住者ビザ

高度専門職2号

活動の制限がないので、どのような職業・職種でも適法であるものなら日本人と同じように選択して働くことが可能。

本業に加えて、ほかの在留資格で対象となっている職業・職種であれば、副業として働くことができる。

ここでの最大の違いは、「高度専門職2号では就労ビザの在留資格の対象となっていない職業・職種では働けない」ということです。たとえば、ペットのトリマーのような対応する就労ビザがない職業では高度専門職2号の在留資格で働くことができません。それに対して、永住者ビザの場合は活動に制限がないので、ペットのトリマーでも自由に働くことができます。

仕事(無職になった場合)

永住者ビザ

高度専門職2号

無職になっても在留資格を失うことがない。

6ヶ月以上無職の状態が続くと在留資格が取り消される可能性がある。

在留という点においては、「永住者ビザ」の方が安定しているように思われます。ただ、高度専門職2号の在留資格をもつ人は「高度人材外国人」ですので、6ヶ月以上無職であることはあまり想定されない状況なのかもしれません。

家族(家族の在留資格)

永住者ビザ

高度専門職2号

「永住者の配偶者等」という在留資格。

基本的に「家族滞在ビザ」という在留資格。

「永住者の配偶者等」は永住者ビザと同じく活動に制限のない身分に対する在留資格です。正社員として、またはアルバイトとして働くことにも制限がありません。一方、高度専門職2号の人の家族は、基本的に「家族滞在ビザ」の在留資格になり、一定の制限があるなかでアルバイトを行うか、配偶者の人なら特定活動33号という在留資格に変更して、「教育」や「技術・人文知識・国際業務」などの職種の仕事をすることができます。

家族(両親との同居)

永住者ビザ

高度専門職2号

日本に両親を呼び寄せて一緒に暮らすことはできない。

一定の条件のもとで、両親を呼び寄せて同居することが可能。

高度専門職では、本人か配偶者が妊娠中であったり、子供が7歳未満の場合は、本人か配偶者かどちらかの両親と日本で一緒に暮らすことができます。妊娠中と出産後の7年間に条件は限られてはいますが、両親との同居は高度専門職にしか認められていない優遇措置です。

 

生活の重要な部分である、仕事と家族の面から主に違いを見てみると、「永住者ビザ」と「高度専門職2号」ではこのような違いがあります。どちらにも、メリット・デメリットがあります。また、それらがメリットになるか、デメリットになるかも個々人のライフプランや状況に応じても違ってくる部分もあるかと思います。

 

大切なのは、申請されるご本人が、ご自身や家族のライフプランや状況に合わせて検討したうえで、安心して日本で暮らしていける選択ができるということだと思います。
当事務所では、専門家としてこのようなご相談もお一人お一人のライフプランや状況に寄り添って対応させていただいておりますので、初回無料の「無料相談」をご活用いただき、ぜひお気軽にご相談ください(「無料相談」の予約申し込みはこちらから)。

 

この記事の監修者

柳本 良太
柳本 良太
行政書士・司法書士
行政書士法人やなぎグループ代表社員。
24歳のときに司法書士、行政書士、賃金業務取扱主任者の国家試験を同時に、同時合格。
大手資格予備校の専任講師をしながら、司法書士・行政書士等の法律関係の事務所を独立開業し、現在、司法書士・行政書士として、15年以上の経験を持つ。
一部上場企業 不動産会社、金融機関、介護事業者や専門士業会 等において、セミナーや講演・講師活動も行い、現在60講演以上の実績がある。
その他、法務省告示校の日本語学校の理事長を務め、不動産会社(外国人対応可能)の顧問を務める等、外国人関連産業において、多方面にて活躍中。
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